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日本のブログ記事の内容が薄い理由と、欧米のブログとの違い(日本でのブログの歴史など)


日本のブログは、基本的に内容が薄いものが多い気がします。(←割合の話です。)

欧米ではFacebookのタイムラインやTwitterのつぶやきで書かれる(アップされる)ようなことが
日本ではなぜか「ブログ記事」として更新されることが多々あるというのが率直な意見です。。

今回は、そうなったのはなぜかというのを
歴史と共に、考察してみたの、
今日はそのネタで。

タイムラインで見る日本のブログと海外のSNS

現在、世界で一番利用者が多いと思われるブログサービス「Blogger」は
アメリカのサンフランシスコで1999年にスタートしたサービスです。
当時は一部有料サービスだったようなのですが、
2003年にGoogleに買収されてから、無料のブログサービスとなっています。

日本では、
Wikipediaによるとブログが普及し出したのが2002年
現在日本で第1位の規模のブログサービスがアメーバブログ。
この「アメブロ」がスタートしたのが、今から約10年前の2004年9月。
また、日本で日本最大のSNSだった「mixi」は2004年3月からサービスを開始しています。
(日本で初のブログサービスは2003年にスタートしたライブドアの「livedoor Blog」です。)

ここで、今回このブログと一緒に最初に紹介しておきたいのが
「Facebook」と「Twitter」です。

「Facebook」がスタートしたのが同年2004年(2月4日)なのですが、
もちろんこの時にはまだ日本には来ていません。
Facebookが日本語でのサービスをしたがスタートしたのが2008年5月なので、
この頃に日本に上陸したと思ってもいいかもしれません。

そして、「Twitter」は2006年6月に設立され、
Facebookと同じく2008年の4月に日本語でのサービスをスタート。

欧米では、
ブログ → Facebook → Twitter

日本では
mixiが流行る前からブログ →mixi→ Facebook → Twitter
の人よりも
mixi → ブログ → Facebook → Twitter
の人が多かったはずです。

初期のブログ(ブロガー)

ブログというのものがスタートした当時は
日本でブログを書くというのは、自由にネットに接続出来る環境で
ある程度その方面に詳しい人間にある限られていたというのもあり
日本でも欧米同様に、もともと自身の意見や、考え、知識などを発信したり
何かの記録をしていくためにスタートした人が多かったと思います。

そのため、その当時は、日本も海外の特にブログの内容やブロガーに大きな違いはなかったのではと思いますし
共に、「週末に京都に行ってきた」などのような雑記的なブログは比較的少なかったはずです。
(いたにはいたが、割合は今のようではなかったということです。)

第一の影響 – mixi日記

そして、2004年
現在の日本のブログの形を形成する第一の出来事が起こります。

2004年3月3日
「mixi」がmixi日記と共にサービスをスタートします。

この時から、「ウェブ上に日記を書く」というのが日本で普及し始めたのでしょう。

「日記」ですからメインは「自分のことが中心」です。
「日記」ですから、何かを発信するという目的はありませんし、
読む対象も、身内(友達など)程度でなので
それ以外の人が読んでも「どうでもいい」という内容になるのは当たり前です。
何よりそれを他人にとやかく言われる筋合いはありません。

第二の影響 – 有名人のブログ

そして、日本でも様々なブログサービスがスタートし始めます。
ここで、第2の日本のブログの形を作った出来事が起こります。

テレビや雑誌で有名な芸能人などのブログです。

この有名人のブログが、
多くのブログを知らない人たちがブログをスタートさせるきっかけになったと思うのですが
その有名人のブログの内容はというと、今の有名人のブログとさほど違いがあるわけでもなく
基本的に、その日の出来事や、イベントの告知などの、「彼らの日常と仕事」がメインの内容だったはずです。

そうなると、それを見てスタートした人たちの多くは
日常を発信することがブログをすることだと考えます。

タレントのブログは「日常自体が、ファンにとっての興味深いコンテンツ」となるわけですが、
一般の人たちに、それだけのコンテンツの質があることは稀です。

欧米のブログ(ブロガー)と日本のブログ(ブロガー)

日本では、ブログは主として
自身の日記(出来事)を書ける場所
⇒自分のため、もしくはブログを知ってる身内(知り合い)への近況報告

欧米では、
意見、知識、情報、ニュースを発信する場所
⇒不特定多数のまだ見ぬ相手に向かっての発信

という形になったわけです。

こうなると、いくら自分の意見を発信することが(日本人よりも)得意(?)な欧米のブロガーでも
SNSのタイムラインへの投稿に近い感覚で更新をする日本のブロガー(?)の更新頻度に勝るはずがありません。

この結果、
日本におけるブログは、各ブログの投稿数が多いことを特徴としており、その結果として、2006年(平成18年)の第4四半期には全世界のブログ投稿の約37%を日本語によるものが占め、英語や中国語を上回る第1位となっていた。
Wikipedia「日本におけるブログ」より

ということになったわけです。
現在でも日本語が日本人しか公用語として使っていないにも関わらず、
日本語で書かれたウェブページ(ブログ記事を含む)は世界的にも多いとされています。

日本のブロガーへの偏見

日本において、「出来事を書くこと」が「ブログをする」ということが定着したため
有名人でない限り(有名人でもですが)、日記を書くことで生活できることなどまずあり得ず
普通に、「ブログをしてます」というと一部の人たちには「暇人」と思われることになります。

ブログで生活をすること自体が変(「というか、ちゃんと働けよ!」)という考えを持つ人が増えたように思います。

ブロガーの収益

ただ、本来(?)ブログとは
日本で広まった「日記を書く場所」ではなく、
「何かを不特定多数の人たちに(知識やニュース、意見)発信をする場所」なので
個人が持つメディアという色が強いということです。

そのため、
例えば、雑誌が紙媒体(メディア)として広告収入などを得ているのと同様に
ブログで広告収入などを得るのは、理にかなっているわけで、メディアの規模(ユーザー)が増えれば、
既存のメディアに相当する(もしくはそれ以上の)収入を得ることは、容易に想像できます。

海外のパーソナルスタイル系のファッションブロガーも自身のコーディネートなどがコンテンツとなり
ファッション雑誌のウェブサイトを凌ぐアクセスを、個人のブログで持っているわけですから
億単位を稼ぐブロガーが出ても不思議ではありません。

≫ブロガーが実際にミリオンダラー(億円単位)を稼ぐことは可能なのか≪
≫どうやって(海外の)ファッションブロガーは億単位の収入を得ているのか≪

 

日本におけるバカッターの発生

日本では、ブログは日記と言う流れの中で、
そのブログを書く側は、不特定多数の人たちが見ていることに気付かず
読んでいる(見てる)のは、自分の周りの身内だけという錯覚に陥ります。

他人のその日の出来事に、いちいちコメントするような人はほとんどいませんし
何より、同じブログサービスをしていないとコメントを残せなかったりもするので当たり前です。

そのため、ブログやFacebook、Twitterなどでも
不特定多数の人たちに発信(=誰でも見れるようにウェブ上に公開)していることが
「コンビニの前や友達の家にたまって、友達とバカ自慢をしている状態」と勘違いしてしまいます。

ウェブ上でアップしてしまうことで
どれだけ多くの人たちの目に留まるかと言うのを軽視して起こったのが、バカッターです。

以前、ガラケー時代は、
mixiなどのウェブ上にアップしても、多くはその「閉じた空間」でしか公開されていませんでした。
それが、スマホになり、Twiiterのようなウェブ上の「開いた空間」のものに変わっても、
モバイル端末を使ってる(モバイル端末の画面だけを見ている)と、違いがわかりにくくなります。
携帯で見ている(使っている)人には、画面上に写っている(もしくはリストにある)友達としか繋がっていないような感覚になり
すでに開かれた環境で、不特定多数の人たち(興味本位で拡散したり、悪意を持つユーザーとつながっている)がインターネットで見ているという感覚が希薄となります。

現実の身内の中でのやり取りや話を、ウェブ上で行うことで
他の世界とつながっていることに気が付かないため
このようなことが起こってしまいます。

逆に拡散されたりすると、「何拡散してるんだ!」と怒ったりする人がいるのはそのせいです。
ネットにアップした時点で、世界中のインターネットに接続しているネットユーザーに対して
「見ても良い」と言ってるのと変わりありません。

例えれば、
意中の人に思いを伝えるために、恋文を名前付きで町の掲示板に貼り付けて、
町の人がそれを見て噂し始めた時に、「何見てんだよ!」と怒るようなものです。
(「それなら、そこに貼らず、届けるか、直接本人にだけ言えよ!」と普通だと思います。)

ただ、上記のように「日本のブログにおける弊害」と書くと、ブログサービスが悪いと取られそうですが
そういう意味ではなく、「個人がウェブ上に何かを残す」ことに対しての危険性を学んでこなかったのが
ただただ残念だという意味です。

まとめ

最後に、欧米でも日本でも
ブログの利用は人それぞれですので、欧米でも日記のように利用している人もたくさんいます。
そして、日本でも素晴らしいオピニオン(自身の意見や見解を発信する)ブログなども多々あります。
BLOGOSのブロガーの方々など)

上でも話したように
海外では
「ブログを書く=何かを発信する」ですが、
日本では
「ブログを書く=つぶやきや、現実の生活では表に出せない思いを綴る個人の記録(日記)」
としての側面が強いため
「内容の精査(コンテンツの質)」ではなく、「続けること」がより大切になるのだと思います。

そのため、続けるには
面倒くさいと思うとできなくなるので、どれだけ手軽に更新が出来るかに重点が置かれ
いつでも思い立ったら手持ちのデバイス(=携帯/スマホ)で更新という文化になったのでしょう。

そして、
写真も「写メ」という文化が世界でいち早く広まった日本ですから、
多くの人にとって画像が保存されているのは携帯だったということも
スマホから更新するということに対しての追い風になったのではと思います。

スマホで写真を撮って、一言コメントを入れたら、
5分も掛からずブログの記事が完成するのですから。

「そんなのFacebookとかでやれよ。」と言う人はきっといると思いますが
きっと実際スマホで更新しているのは、そういう感覚なんだと思います。

あと、正直に言えば、
スマホでのコンテンツはスマホで見ているから楽しいのであって
タブレットや、(少なくなってきていますが)PC本体で見ると物足りなさを感じてしまいます。
そういう意味で、日本でコーディネートブログとしてデコログ(Decolog)が、流行ったのは、
元からPCなどで見るユーザーをターゲットとせず、モバイル端末のユーザーに特化したものだったからだと思います。

ただ、本でもページ数が増えるとお目当ての部分を見付けるのが大変になるように
ウェブ上にページが増えすぎると、見付けたいページがなかなか見つからず検索して見つけるのが大変になります。
そういう意味で、個人的なことは検索結果に表示されないFacebookやTwitterで書いてもらうほうがいいのかもです。
(と言っても、私も数年前は、どうでも個人的なことを書いてブログを更新していたので何も言えませんが…)

おまけ(非公開記事の設定機能)

日本のブログの記事に設定する「限定公開」という機能は、
こういった錯覚から派生した機能のようにも思います。

普通に考えれば、ネット上に書かなければいいだけですし、
誰かに伝えたいなら、その人にメールやチャットで言えば伝えればいいだけです。

自分を知らない人で今後かかわりのない人なら、別に見ようが見まいがどうでもいいが、
身内じゃなくても自分のことを知ってる人の中に見せたくない人がいるからこそ
身内のその外側の人と共に排除してしまう設定だということです。




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