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海外の「爆発的ヒット」に見る「無名が有名になる社会」と「無名が無名で終わる社会」


よく海外の学園ものドラマや映画を見ると
「学校中のうわさ」になっているシーンを目にしたことがあるんではないでしょうか?
映画で言えば、一昔前の「アメリカン・パイ」やドラマだと、それこそ「ゴシップ・ガール」など。
あの、主人公や、登場人物が(登校時などに)校内を歩いていると、
周りの学生がその人物を見てヒソヒソ話をしていたり(←大体、女子学生)、
指をさして笑っていたり(←大体、男子学生)というあれです。

これを見ていると、日本では仲間内、クラス内では多少広まることがあっても
学年規模、学内規模というのはなかったな…という気がします。

伝播力(と伝達力)

欧米では、そういったうわさが広まるという速度や規模が日本に比べて速く大きいように思います。
これは上にように悪いうわさが広まるという負の側面もある反面、
ビジネス的視点においては正(プラス)の面もあります。

ハーバード大学内で広まったFacebook
友達(ルームメイト?)数名でスタートし、瞬く間に学内やそのOBにまで広がり、
他の大学へ飛び火して、アメリカ中の大学、そして欧米諸国(最初は同じ英語圏のイギリス)へと
爆発的な広まりを見せるというのが、それです。

アメリカで学生の支持を得るものが、一気に国内に広まるというのは
instagramや、Snapchatなども同じでしょう。
また、知ってる人もいるかもしれませんが
2004年にスタートしたソーシャルニュースサイトの代表格「Digg」なんかもそうです。

個人間での話題が一気にアメリカ中に広まり、それをメディアが取り上げ、末端にまで広がる。
そして、それを国外のメディアが取り上げ、国外へと広まる。

キャッチボールのように、
投げる側がいるから、受ける側も受ける感度が高まるのと同じで
情報を受け取り、それを次に伝達するのことに、小さなころから日常化して慣れているのかもしれません。
少し失礼な言い方をすれば、(噂を含めて)新しいもの好きの人たち…ですかね。

海外でブロガーが爆発的にPV(アクセス)が増えるのは、これが理由かと思います。
口コミで爆発的に話題が広まり、一気に数万、数十万のフォロワーに達するということです。
普通に考えて、日本で無名の個人の人がなんとなくブログを初めて、
数ヶ月で100万PVというのは、よほど変なことでもしない限り無理だと思っています。
(ブログをしてる人はわかると思います。このブログも始めて数ヶ月なんて…ね…)

SEOと日本の口コミ

ここで、比較したいのが
「検索を使う」という手法です。

一般に「SEO」と呼ばれる検索エンジの上位に表示させる手法ですが、
たとえ、狙った検索キーワードで上位(1ページ目)に表示されたとしても、
「爆発的(この表現も人によって規模の撮り方は個人差がありますが)」というのにはほど遠いです。
もちろん、ニュースや番組なんかで特集された旬のキーワードなら一時的に「爆発」しますが。

そのため、初日で数百、数日で数千、数週間で数万、数ヶ月で数百万という規模の
それこそ「爆発的な広がり」というのは、難しいのでは考えています。

特に日本の場合、社会人になると実際の家庭から出ての繋がりは、会社の人だけであったり
その他、年に数人くらいの人と会うという疎遠状態になる人が多いように思います。

考えると学生時代も、学校のクラス、クラブなどの広さかもしれませんが…

なので、本当の口コミというのも
個人もしくは単体では規模が広がらないわけです。

こういった小さな集団を飛び交う、セミナーに良く行く人や、異業種交流会に足を運ぶ人など
言うなれば「花粉を運ぶミツバチ」のような存在であれば、多少は広まるかもしれませんが
そういったミツバチも、基本的には一般人と比べると多少大きな範囲であるだけで、爆発的にとはいきません。
(一部でポンッ!となる感じですかね。)

日本国内での通常のバズ(爆発的ヒット)の起こし方

そう考えた時に
日本で、これを起そうとすると
2つの方法が浮かびます。

①雑誌やテレビなどのメディアに取り上げてもらう。
②違法行為、もしくはグレーゾーンの手法を使う。

例えば、レコード会社が新人アーティストを広まらせるのが①ですし、
②で言えば、電話帳にあるアドレスにメールを送って広まったLINEなど。
あれは、結局プログラムが個人の電話帳を抜き出して、そこにあるリストに向けて送るわけですから。
(一応送る前に確認のポップアップが出ますが。基本的に多くの人は良くわからず「はい」にします。)

このほかで「さすがだな…」と思う手法で言えば、
ヤフーBBが広まったころの「ADSLルーター」の無料配布をしたソフトバンクなどですかね。
駅前で配っていたあれです。(と言っても、もう10年も前の話ですが…)
これで、一気に日本でも高速インターネットが広まり、
ポータルサイトはそれを広めたYahoo!の一人勝ち状態になりました。

こういった例を見ると、
「資金力」もしくは「技術力」が必要だということがわかります。

日本での口コミ

では、日本では欧米のように
広める人が、ほとんどいないのかというと
実際はそうでないように思っています。

日本(というか隣国も?)においては、
「一部の人たち」、そして、「ある条件を付与した場合」に一気に広まりました。

それが、「ネット住民」と、「匿名を与えられた人たち」です。

匿名の人たちは自由に動き回りますし、
良いことも悪いこともどんどん伝達し、ネット上という壁のない枠を超えて縦横無尽に情報が伝播し、
一気に広まることが多々あります。

ここでいう「一気に広まる」というのは、
「メディアを動かす/メディアに取り上げられる規模」のことです。

たとえば、少し前で言えば(というか、これもかなり前…)
2chという場所から飛び出した「電車男」であったり、
自身のブロガがネットで有名になり、日本で「グラビア界の黒船」として登場したリア・ディゾンなど。
(ここ数年の話題で言えば、「バカッター」もそうかもしれませんが。)

覚えている(というか、まだ生まれてない人もいる)かもしれませんが
Window95が発売された時(1995年?)も、実際メディアが取り上げるまで知りませんでしたし
発売当日(というか数日前)に並んでる人が取り上げられたということは、
それ以前は、対してメディアも取り上げていなかったわけです。

これも、その世界の人にはWindows95が発売されることが一気に広まっていて、
それを、メディアが私のようなパソコンに全く興味のなかった末端の人間に伝えたわけです。
(初めてiPhoneが出た時もそうだったのかなと思います。)

まとめ

今後スマホによるネット接続、
それによる伝播の速度が速くなり、範囲も広くなれば
もしかしたら、日本でも本当に「話題だけ」でバズが起きる日がくるかもしれないですね。

もちろん、そのためには
情報を受ける側が、「次に投げる」という習慣がないと伝わりません。

アメリカの学園ドラマ。
うわさを聞いて反応している人を見て、それを知らない人も「何?何?」と思って聞くわけです。
そして、それを伝える。こうやって広まります。
日本の学園だと、知っていても「無反応(シカト)」です。

良くも悪くも、島から出れないお国柄なのですかね。
ま、統制する方がそのほうが楽ですからね。




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