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(海外で)ファッションブロガーが重宝される理由


ここ数年
島国日本でも、海外のブロガーがブランドのルックブックに登場したり、
イベントに呼ばれたりと、欧米だけでなく、アジアでも取り上げることが多くなってきている気がします。

そこで、今日は、
なぜ海外でファッションブロガーがブランドやオンラインショップなどから重宝されるのか
その理由を少し考えてみました。

影響力

よく挙げれるのが影響力です。

ブロガーの持つファン(フォロワー)と、
雑誌の持つファン(購読者)と比べると実際はどうなのでしょうか?

まず、ブロガーというのは基本的に「個人」です。

もちろん、チームとして運営している場合もありますが、
基本的に個人が手に負えなくなったのでチーム化しただけで、最初は「個人」です。

そして、ブログのアクセスは
月に100万PV(アクセス)以上になります。

以前にも、「アメリカの女性ファッション雑誌ベスト10(ランキング)」という記事でも話しましたが
アメリカのファッション誌の発行部数は月間数百万部です。

(ちなみに「発行部数」なので刷った数です。「売れた数」ではありません。)

その時の記事から軽く引用すると

1位:「Ladie’s Home Journal」→約380万
2位:「Cosmopolitan」→約290万部
3位:「GALMOUR」→約230万部



8位で「ELLE」→約110万部

といった感じ。

ちなみに、日本であれば、
日本雑誌協会の、「雑誌各種データ> 印刷部数公表」に行けば
期間(3ヶ月毎)における毎号の平均発行部数が見れます。

多いところは、大体10万から20万部くらい刷られてるようですが、
大体は10万前後です。

※ちなみに、こういうところにきちんと載せる雑誌は、
「多い」ということを証明出来るところだけだと思うので、
他の雑誌は刷っている部数ですら、これよりも少ないのだろうと勘ぐってしまいますが…

そして、ファッションブロガーの月間PV(ページビュー:アクセス数)はというと

こちらも以前の記事「海外ファッションブロガーのPV(月間ページビュー/アクセス数)」で紹介しましたが

日本でも有名なRumi Neely(ルミ・ニーリー)の「Fashion Toast」だと
2011年(今から3年前)で、すでに100万PV以上

ファッションブロガーの代表として、
ルミ・ニーリーとファッションブロガー第一世代として挙げられるBryanboy(ブライアン・ボーイ)は
2012年2月(2年前)で、すでに140万PV以上

他にも、ふぁろすで紹介しているブロガーだと
Wendy Nguyen(ウェンディー・グエン)の「Wendy’s Lookbook」:275万PV(2013年10月)
Alexandra Pereira(アレクサンドラ・ペレイラ)の「Lovely Pepa」:400万PV(2013年)

この時点で、すでに雑誌の発行部数を超えています。

また、ここ最近日本でもよく雑誌などで取り上げられる
Chiara Ferragni(キアラ・フェラーニ)の「The Blonde Salad」になると
1200万PV

ストリートスタイルスナップの先駆者的存在Scott Schuman(スコット・シューマン)のブログ「The Sartorialist」は
1400万PV

これほどになると、個人ではさばききれずチームとなっています。

また、人気のブロガーには、
フォローしている中堅(?)ブロガーがたくさんいることを忘れてはいけません。

ブロガーが紹介して、それを見たブロガーがさらに紹介してと連鎖すると


人気ブロガーが紹介

100万のフォロワーが知り、
さらにそのフォロワーの中にいたブロガーが紹介

さらに・・・

となります。

そして、一方的なフォローだけでなく
ブロガー同士のつながりは海外ではよくあります。
ブロガーコミュニティーも活発なので、イベントで知り合ったブロガー同士が
機会があれば一緒に何かをする、紹介し合う、写真を撮りあうというのは良くあります。
(翻訳をしていて、よくそれは感じます。)

例えば、上で述べたルミ・ニーリーとブライアンボーイは一緒に旅をするくらい仲がいいですし、
ふぁろすで紹介しているアンディ・トレスと、カロリーナ・イングマンもすごく仲がいいです。

要するに、
人気のブロガーの場合、多くがそのブロガーのフォロワーだけではなく
その先(フォロワーのフォロワー)にまで影響力があるということです。

これは、雑誌という媒体にはない影響力です。

費用(対効果)

今回は、雑誌の広告掲載を比較の対象として使ってみます。

本来は海外の広告費用と比較すべきだと思ったのですが
海外のデータは取れなかったので、日本のデータを調べてみました。

日本での広告掲載(発行部数は海外の1/10以下ですが)の費用は
ここに載ってました。

大体、4C1P(4色オフセット1ページ)で100万円~200万くらいみたいです。
そして、これにモデルを起用したり、カメラマンを雇ったり、いろいろしてるとかなりの額になります。
(それって含まれるのかな??)

とりあえず、安く見積もって200万くらいで済ませたとして、
その写真は、上で述べたように実際には数万部くらいが
ターゲットとなるユーザーの手元に届く(もしくは立ち読みなどで目に入る)わけです。

(本当はもっと高い/低いかもしれませんが、「実際にしたことがないので」という言い訳を再度加えておきます。)

要するに、(日本だと)雑誌に載せると、200万円くらい必要なわけです。
海外だとその10倍以上の発行部数となるので、きっともっとでしょう。

しかし、それが、ブロガーがブログに載せるのであれば、
数万~数十万円くらい(中には商品を送るだけ)で済むわけです。

(仮)まとめ

費用も安く済んで、影響力は既存媒体よりも高いのであれば
もちろん、そちらを選ぶのは理にかなっているのかなと思います。

これは、イベントなどを開くことに関しても同様で
高額のイベント費用を払って、「雑誌+プロダクションモデルや著名人」のイベントを開くよりも
「ブロガーを招待したイベント」のほうが、結局ウェブサイトがターゲットページの場合は効果が高いわけです。
(ブロガーがイベントのことをブログに書いて、ユーザーがブログの写真をポチッとしたらサイトに来てくれますから)

実際にそれをしているのが、
ファッションブロガーアワード「STYLIGHT Fashion Blogger Awards」や、
ファッション通販サイト「LUISAVIAROMA(ルイサヴィアローマ)」が主催する「FIRENZE4EVER(フィレンツェフォーエバー)」ですかね。

(海外の)ブロガーだと数十~百万以上のユーザーに届きますし
ユーザーはブロガーのファンなわけで、広告主からしたターゲット一人ひとりへの影響力(訴求力)の強さは、
雑誌よりは強いと推測されるわけです。

コンタクトの取りやすさ

あと、ブロガーの場合、
プロダクションや広告代理店が入って
なんだかんだと、ごちゃごちゃしてっていくわけではなく
ほとんどは直接本人にメールが出来ます。

これって、大手ブランドや企業だけでなく小規模の企業やショップからしても
コンタクトがしやすいというのがあるのではと思います。

広告主からすると(いい意味での)手軽さと、影響力を兼ね備えているのがブロガーなのではと。

最後に

ちなみに、日本と海外では状況が違います。

海外のブロガーと日本のブロガーを比較して考えてみると
日本でファッションブロガーの認知度が低い理由がわかると思います。

影響力
ファッションブロガーの認知度が低いため、ファン(読者)やPVが少ない。

たぶん、この時点で、
チーンなわけですが、
それでも一応、影響力がある(と思われる)ブロガーを考えると

費用
大体が、どこかのプロダクションや雑誌に所属している。
結局、モデル事務所にもお金を払い、高額になる。

コンタクトのしやすさ
「まずはプロダクションや出版社を通してください。」

なので、ブランドなど企業としても
「それだったら、別にモデルとかでいいや」となるわけです。

そして、日本に住む多くの日本の人は、海外の現状を知りません。
なので、日本の現状ですべてを判断して
「自分のことをファッションブロガーだなんて言う人って、どうなの?」と言います。

今回のファッションブロガーのことだけではありませんが
日本に住む多くの日本人が、日本の外の世界を見て、
きちんとした状況の判断できるような日が、いつか来るといいですね。




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